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2020/06/09

GitHub Actions で複数の Dockerfile の build と DockerHub への push を自動化した

私は作成した Dockerfile を GitHub で公開しています(前回の記事の atton/webpage-title も含む)。
Docker Image を手動で管理するのは面倒なので、何らかの形で自動化する事にしました。
最終的に、 Dockerfile が更新された際に build して DockerHub に push する GitHub Actions を作成しました。


GitHub Actions を作成する際に考慮した条件

  • Dockerfile が増えた場合も自動で対応する(現時点では2つ)
  • Dockerfile や関連ファイルに更新が無い Image は Push しない
  • GitHub Actions だけでなく、ローカルの環境でも build できる


具体的な GitHub Actions の内容

作成した .github/workflows/build-and-push.yml とbuild.sh は以下です(commit: 427f143)。

自動化できたので手動 push の必要は無くなりました。べんり。

これ以降は作業ログなどを書いておきますが、かなり長いです。


第一条件: Dockerfile が増えた場合も自動で対応する

この条件については、特定の構成をしているディレクトリを build 対象にする事で対応しました。具体的には
  • ディレクトリ名は任意
    • ls と [ -d ] で確認
  • ディレクトリの直下に Dockerfile が存在する
    • ls と [ -f ] で確認
といったディレクトリです。なお、ディレクトリ名は Docker Image の tag を決める際に使っています。


第二条件: Dockerfile や関連ファイルに更新が無い Image は Push しない

Docker Image を自動 build する際、最初は elgohr/Publish-Docker-Github-Action@master を使っていました。

ここで問題が発生。README.md を変更しただけの commit でも Docker Image の更新が行なわれました。
幸い、GitHub Actions の step では if が使えるようなので試してみましたが改善せず。
なので elgohr/Publish-Docker-Github-Action@master は利用しない方針に変更。
使わない事になりましたが、 entrypoint.sh に書かれた(docker login/logout など)内容は参考にできそうです。

さて、次は「Dockerfile や関連ファイルに更新が無い」事を判定をできれば解決しそうです。ググってみると
で確認できるとの事。ではこれを grep して exit code で判定すれば解決、しませんでした。
更新の有無に関わらず、全ての grep の exit code が 1 になっていました。
加えて、ローカル環境では想定通りの exit code が得られるので、どうやら原因は実行環境固有のようです。

「ローカルでは動くが、別環境では動かない」という悲しい事態なので、 printf debug で少しずつ状態を確認していきます。
  • git は存在するか
  • git の version は何か
  • git は実行できるか
  • remote origin は存在するか
  • commit log は辿る事ができるか
  • grep の version は何か
  • ...
結果、「actions/checkout@master を使うと repository の情報が消える(?)」事が判明しました。具体的には
  • git コマンドは実行できる
  • git show を行なうと、全ファイルが新規作成扱いになっている
  • origin を fetch しても commit が取得できない
という謎の状態でした。その為、 actions/checkout@master は利用せずに直接 git clone を実行。
clone した repository では diff-tree が実行可能で、更新の有無が判定可能になりました。


余談: 第二条件の部分を書いている時に思った事

  • elgohr/Publish-Docker-Github-Action@master のソースを確認すると、 action.yml に if はありませんでした。
    • Pull Request を作成して提案する手がある
  • 「ローカルでは動くが、別環境では動かない」
    • GitHub で動作 Image を提供している可能性がある
  • 「actions/checkout@master を使うと repository の情報が消える(?)」
    • 今は git clone で対応できるが、 branch の指定といったオプションに対応できない


第三条件: GitHub Actions だけでなく、ローカルの環境でも build できる

この条件は「ローカル環境でも Docker Image を作成可能」にする為につけました。メリットとしては
  • 問題発生時の再現に使用できる
  • commit 前の Dockerfile も試しに build できる
  • 新しい Image 作成時の build が楽
等があります。なお、この条件は build.sh に与える引数の有無で解決しました。


まとめ

結構な文量になりました。debug の説明を含めると長くなりますね。
結果的に「uses を排除して自前の run で記述する」というオレオレ GtiHub Actions で解決。
前回も書いた気がしますが、「個人的には十分満足しているので良しとします。」


参考文献や関連した文献など

2019/09/01

neovim で plugin を利用せずに sudo を使う

root 権限が必要なファイルを neovim や vim で編集する事があると思います。
その際、 sudoers で許可されているユーザならば
  • :write ! sudo tee % > /dev/null
で sudo を使って root として書き込むことができます。

ですが、 neovim では
  • :write ! sudo tee % > /dev/null
    • sudo: no tty present and no askpass program specified
    • shell returned 1
と言われて sudo が使えません。


解決策

以下のようなコマンドを定義することで対応できます。 このコマンドは vim と neovim の両方で利用できます。

vim で利用する場合は ~/.vimrc に追記します。
neovim で利用する場合は ~/.cofig/nvim/init.vim に追記します。


使い方

  • $ nvim /etc/hosts
    • root 権限が必要なファイルを開いて編集します。保存の際は
  • :SudoWriteCurrentBuffer
    • を実行します。
    • パスワードを入力すれば root で書き込む事ができます。


動作確認をした環境

大元の環境(vim と neovim で動作確認済)
  • OS: macOS Mojave 10.14.6 (18G95)
  • Homebrew: 2.1.11
    • Homebrew/homebrew-core: (git revision 883ee; last commit 2019-09-01)
  • neovim: v0.3.8
  • vim: 8.0.1365
  • sudo: version 1.8.17p1
    • Sudoers policy plugin version 1.8.17p1
    • Sudoers file grammar version 45
    • Sudoers I/O plugin version 1.8.17p1
  • docker: 19.03.1, build 74b1e89

    docker を使っていくつかの distribution でも動作を確認
    • Alpine linux: 3.10.2
      • neovim: v0.3.7
      • vim: 8.1.1365
      • sudo: version 1.8.27
        • Sudoers policy plugin version 1.8.27
        • Sudoers file grammar version 46
        • Sudoers I/O plugin version 1.8.27
    • CentOS: release 7.6.1810 (Core)
      • vim: 7.4.1099
      • sudo: version 1.8.23
        • Sudoers policy plugin version 1.8.23
        • Sudoers file grammar version 46
        • Sudoers I/O plugin version 1.8.23
    • Fedora: release 30
      • vim: 8.1.1912
      • sudo: version 1.8.27
        • Sudoers policy plugin version 1.8.27
        • Sudoers file grammar version 46
        • Sudoers I/O plugin version 1.8.27
    • Ubuntu: 18.04.3
      • vim: 8.0.1453
      • sudo: version 1.8.21p2
        • Sudoers policy plugin version 1.8.21p2
        • Sudoers file grammar version 46
        • Sudoers I/O plugin version 1.8.21p2
    • Debian: 10.0 (buster-20190812)
      • vim: 8.1.1401
      • sudo: version 1.8.27
        • Sudoers policy plugin version 1.8.27
        • Sudoers file grammar version 46
        • Sudoers I/O plugin version 1.8.27


    何故 neovim では sudo が使えないのか

    ここから先は先程の Vimscript を作るに至った経緯を書きます。
    興味のある方はご覧ください。

    まず sudo の error message
    • sudo: no tty present and no askpass program specified
    を見ると、 tty と askpass が無いと言っています。


    tty と askpass

    実際、vim では
    • : ! tty
      • /dev/ttys004 
    などが得られますが、 neovim では
    • : ! tty
      • not a tty
      • shell returned 1
    と言われてしまいます。

    askpass は使ったことが無いのですが、fedora の container で dnf search すると
    の様に、いくつかの askpass が確認できます。のでちょっと試してみます。
    • x11-ssh-askpass
    • openssh-askpass
    • ksshaskpass
    という感じで全然起動してくれません。
    ですがエラーの内容的に display を開こうとしているのが分かります。
    なので、おそらく GUI で password を聞くような物だと思われます。


    askpass を作る

    askpass について調べていると、どうやら
    • password を stdout に出力するもの
    であることが分かりました。

    よって
    • neovim 内で password を取得
    • password を stdout に出力する
    • password の履歴はどこにも残さない
    ようなものを作れば解決できそうです。

    それで完成したのが /tmp/askpass を作るこの Vimscript です。

    本当はファイル名は固定でなく tempfile 的な物で対応するなど、改善点はいくつも存在するかと思います。
    ですが私は Vimscript に明るくないので、"3つの条件を満たして動けばOK" という条件で作成しました。
    他により良い対応方法があればご指摘頂けると幸いです。


    その他の解決策

    調べた結果、 suda.vim というプラグインがあるようです。
    また、他にも sudo.vim など、似たようなプラグインはいくつかあるらしいです。

    これを使わなかった理由としては
    • docker のコンテナ内で作業をする事が多々ある
    • init.vim を配置するスクリプトは既にある
    • plugin を install するスクリプトはまだ無い
    • 全コンテナに plugin を入れるのも面倒だし結構サイズがある
      • $ du -sh ~/.config/nvim/repos
        • 100M    /Users/atton/.config/nvim/repos
    などがあります。

    また、"sudo が使えるならこの際 root になってしまう" という解決策もあるのですが
    • 前述した理由の後半3つ
    • 複数人数のユーザが使う環境だと、 /root 配下に自分専用の設定を置くことになる
    のでこちらも無しで。

    他には、 "sudoers で NOPASSWD を設定する" という解決策もあります。
    が、sudo を no password でガンガン使えば実質 root で作業しているのと変わらず、危険すぎるのでこちらも無し。

    ということでこの Vimscript を書くに至った、という訳なのです。


    おまけ: 環境変数の unlet

    スクリプト内部では askpass の場所を示す SUDO_ASKPASS を設定している部分があります。
    具体的には
    • let $SUDO_ASKPASS  = s:askpass_path
    ですね。

    この環境変数を定義していると、 sudo -A した際に指定したファイルが実行されます。
    一応、 :SudoWriteCurrentBuffer の実行後にはなるべく元の環境に戻すために
    • unlet $SUDO_ASKPASS
    を書いていた時もありました。

    ですが動作確認中、 Vim 8.0.1365 で unlet 時にエラーが出てしまいました。
    また 、-A を指定しなければ sudo の動作は変わらないので 、残っていても無害と判断して unlet しない形になりました。


    おまけ: shebang を指定しないとどうなるのか

    ちなみに askpass の shebang を消すと
    • sudo: unable to run /tmp/askpass: Exec format error
    • sudo: no password was provided
    と言われる為、きちんと書いておく必要があります。


    おまけ: x flag を付けないとどうなるのか

    setfperm(s:askpass_path, "rwxr-xr-x")  をせずに 644 のままだと
    • sudo: unable to run /tmp/askpass: Permission denied
      • sudo: no password was provided
      と言われるので、こちらもきちんと指定しておく必要があります。


      参考